新聞折り込みチラシは、日本では17世紀からスタートしたと言われる歴史の長いマーケティング手法です。Web広告とは異なる広告力を持っており、現在においてもその効力が注目されています。ここでは新聞折込チラシのメリット・デメリットについて、その両面を解説していきましょう。
目次
新聞折込チラシのメリットは?
1.広告認知率の高さ
Web広告の場合、無料ブログやSNS等に表示される広告は1ページ3広告~4広告以上となることもあります。現在の日本人のネット閲覧平均時間が77.9分であり、3分に一度程度ページ更新を行っているとした場合、1日で100以上もの広告に触れている計算です。そのため所謂「広告埋もれ」が多く、ページ内の広告情報をそもそも認識していない人が増えています。
反面、新聞折り込みチラシは広告個数が少なめです。また「重要な配布物等が無いか」という確認を行う人が多いため、チラシを手に取り目にする確率は飛躍的に高まります。1回の広告での広告認知率が高いのです。
2.タイミングを狙った情報提供が可能
新聞折り込みチラシは上記の通り広告認知率が高い分、その効果に即効性があります。
例えば「週末の催事」を広告する場合、週半ば~金曜日頃の折り込みチラシによって、その週末へのピンポイントの販促を行うことができるのです。
特別フェア、売り出し、新サービスの開始等で即時性が欲しい場合、タイミングを狙った宣伝は大きな効果を発揮します。
3.地域密着度の高さ
最近のWeb広告では或る程度の地域特定表示(市の特定等)は行えるものの、いまだ狭い範囲を特定した地域ターゲティングは行えないのが現状です。
その点、新聞折り込みチラシでは広告を行う地域を完全に把握したマーケティングを行うことができます。
特に塾やカルチャースクール、美容院・エステサロンといった顧客が店舗に向かうサービスの場合、「店舗が近い」という情報は顧客側にとって大きな魅力となります。
4.メディア信頼度の高さ
Webが玉石混交メディアであることは一般にも知られており、その信頼性については特に中高年では首を傾げる人が多い傾向を見せています。
その点大手メディアである新聞への信頼度は高く、また折り込みチラシに一定基準を設ける新聞販売所も多いことから、折り込みチラシに対する信頼度は高めです。
5.反復性・伝播性がある
一見で「興味あり」と認識された新聞折り込みチラシは家庭内に置かれ、数日間は形として残ります。
反復して目に入ることから興味度・好意度が高まり、また他の家族が目にする確率(家庭内シェア率)も高い傾向を持っています。
6.主婦・高齢層向けの販促がしやすい
家庭内での新聞購読層としては高齢層・主婦層が多いため、今後増えていくと予測される高齢者向けのサービスや主婦・ファミリー向けサービスでの宣伝効果が特に期待できます。
新聞折込チラシのデメリットは?
1.年齢・性別ターゲティングは難しい
地域や或る程度の購読層(主婦・高齢層)といった絞込みを行うことは可能ですが、購読年齢層・購読性別といったターゲティングを行うことはできません。
2.提供できる情報に上限がある
新聞折り込みチラシは紙ベース媒体であることから、載せられる内容量には物理的限界があります。
もちろん字数を増やせば、情報量をある程度上げることは可能です。
しかし折り込みチラシではひと目見た時の訴求度・インパクトの方が重視されるため、アレもコレもと盛り込めばそれだけ訴求度は下がります。
情報をブラッシュアップし、感覚的に読める情報量に抑える必要性が出てくるのです。
3.1回での宣伝持続性は低め
即効性・反復性には長けている紙ベースの宣伝ですが、一度興味を失ってしまうと効果持続性が下がります。
チラシを見て興味を持った人の宣伝効果持続は数日間~1週間程度が平均的です。
しかし継続した宣伝を行うことで社名・サービス内容等の認知性や信頼度が上がるため、宣伝持続性は徐々に伸びを見せます。