チラシ作りに役立つホイラーの法則
ホイラーの法則とは?
1930年代のアメリカで活躍した経営アドバイザーのエルマー・ホイラーが、その著作『ホイラーの法則』で示している法則のいくつかは、現代でも経営や販売のノウハウとして役立つものとして知られています。シンプルながら的確に顧客を獲得する方法として、今でも経営者や販売業にたずさわる人たちのバイブルとして知られています。
エルマー・ホイラー(Elmer Wheeler)
1903年生まれ。営業講師・コンサルタント。新聞の広告営業を経て、ホイラーワードラボラトリーを設立、10万5000にもおよぶセールス文句を分析し、1900万人に検証した結果、いわゆる「ホイラーの5つの公式」を発見する。
メイシーズなどの大手百貨店、ホテルチェーン、石油会社、クリーニングチェーン、バイオリニストなど多岐にわたる顧客の売上向上に貢献した。
出典:http://www.panrolling.com/books/ph/ph02.html
画像:https://www.youtube.com/watch?v=eUmxGqsuKmY
感情や欲求に訴えよう
ホイラーの法則の第1条は「ステーキを売るな、シズルを売れ」というものです。シズルというのは、ステーキを焼くジューという音のことです。セールスにおいては、焼いた肉ではなく、焼いているときの音が重要という意味です。つまり商品そのものがどう機能するのかではなく、それを購入したり使用したりすることによって、どのようなメリットが得られるのかを感情として表現せよという教えです。
その商品の購入なりサービスの提供なりによってもたらされる欲求をイメージさせるのが、販売では重要です。商品の具体的なスペックはもちろん重要ですが、宣伝においては、その商品の購入がもたらす幸福感や楽しさをセールスポイントにするといいでしょう。チラシ作りにおいても、商品購入やサービス提供でもたらされる感情に訴えてみましょう。
シンプルな言葉で!
ホイラーの法則の第2条も、チラシ作りに役立つでしょう。「手紙を書くな、電報を打て」が第2条です。ステーキを焼くシズルをできるだけ少ないことばで表現せよという教えです。無駄にことばを尽くすのではなく、シンプルで分かりやすい表現でお客さんの興味を引くことが大切という意味です。電報というのは現代では、結婚式などで見かける程度ですが、ここでは短く表現することが大切という風に受け取るべきでしょう。
人間の情報処理能力は、さほど高くありません。特にチラシを眺めるとき、ほとんどの人はあまり深くものを考えようとはしていないでしょう。そういったときに、小さい文字が羅列されているチラシを見ても効果はあまり期待できません。短いことばで、商品やサービスがもたらす幸せや楽しさを表現しましょう。
演出が大切!
ホイラーの第3条も販売やサービスの紹介の参考になります。「花を添えて言え」が第3条です。つまり演出が大切ということです。ステーキで言えば、おいしいステーキですというよりは、本場アメリカで修業したシェフが焼きますとか、飛騨牛1頭の5%からしかとれない貴重部位ですなどと言った方が効果があります。
また、チラシでは写真が演出にあたります。飲食店なら内装や実際の料理のおいしそうな写真が効果がありますし、医療関係では院内の清潔な様子を載せれば効果があります。